第9回ふなばし三番瀬海浜公園フォトコンテスト受賞作品
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第9回目となる今年の『ふなばし三番瀬海浜公園フォトコンテスト』は、三番瀬を含む「海浜公園」部門と「富士山」部門の二つの部門を設け、募集いたしました。関東近県から、海浜公園部門109点、富士山部門42点、合計151点の作品が寄せられました。審査は3月6日(火)に船橋在住の作家 森沢明夫氏、写真家 鈴木正美氏を迎えて行いました。(以下審査員のコメント)今年は応募数が少なめでしたが、全体に、いままでにないほど技術的なレベルが高く、とても難しい審査になりました。また、新しくなった公園の施設を、被写体として生かした作品が登場することで、よりいっそうコンテストの幅も広がったと思います。とりわけ今回は、自然の光を強く意識した写真が多く、選ばれなかった作品たちもキラキラした良作に恵まれていました。
平成30年3月6日(火)審査員 森沢明夫・鈴木正美
理事長賞
噴水公園の床面に映り込んだ深いブルーと、たそがれ時の暖色がきれいに溶け合っています。シャッタースピードを速くすることで噴水の水をピタリと止め、独特の芸術的世界観を創出させた作品です。審査員の間では、太陽光だけで撮ったのか、水銀灯や建物の光も使っているのか、あれこれ議論になった問題作でもあります。
海浜公園部門
《大賞》
審査をしていて多数の写真を並べていたときに、ふと目が留まった一枚でした。9月の青空と芝生の緑、そして、お子さんの自然な照れ笑いと、撮影者のピュアな気持ちが、一枚の絵の中に閉じ込められたような作品ですね。見ていてこちらもあったかい気持ちになりました。
入選
男性の笑顔がシルエットで見えていて、お子さんへの愛情がひしひし伝わってくるような、ひたすら微笑ましい写真です。時は流れゆきますが、この一瞬をとても大切にしている作者の思いが見事に表現された一枚です。
水に濡れた干潟の模様が、低い太陽に照らされて浮かび上がっています。光の使い方、構図の上手さで、視線が自然と奥へと引っ張られていく良作です。不思議な砂紋はいつまでも眺めていたくなります。
富士山部門
《大賞》
富士山の向こうに太陽が落ちた直後の、燃えるような時間帯に、望遠レンズで思い切りよく、しかも、バランスよく風景を切り取った一枚です。富士山のバックに、もうひとつの「赤い影のような富士山」が見えていることで、神々しさも際立って見えました。
《入選》
干潟の潮だまりを、空を映す鏡として表現した作品です。海の向こうの富士山と、手前の観覧車のきらめき。まさに三番瀬ならではの風景と言えるでしょう。手前から奥までピントをしっかり合わせていることで、きりっとした写真に仕上がっています。
真冬の朝焼けに、雪の帽子をかぶった富士山が浮かび上がってくるシーンをとらえた一枚です。空のコントラスがやわらかく、とてもやさしい気持ちにさせてくれる作品です。
佳作
浅瀬で餌をついばむシギが、不思議なくらいにきれいな波紋を作り出しています。周りの風景をはぶいて、あえて渦をメインに見せる写真にしたことが、この作品の特長になっています。
自転車の車輪の中心に太陽を配置するという工夫が面白いです。もしかするとスポークを太陽光に見立てているのかも知れません。遊び心のある一枚ですね。
コントラストの強い光と影の世界のなかに、いろいろな濃度のブルーが溶け合っている、美しい一枚です。ただの風景というより、艶っぽさのある心象風景にまで昇華させているところが魅力的です。
放物線を描く噴水の水に大胆に近づき、躍動感のある水滴を描き切った作品です。背景となる青空と緑の芝生が、画面をいっそう生き生きとさせていますね。
二分割構図で、アカクラゲのゆったりした時間と、ボラの稚魚(?)たちのせわしない時間が共存しているのが面白かったです。稚魚の影が水底に映り込むくらい、透明度が高くなった東京湾の水質も喜ばしいです。
審査員特別賞
カラーバランスを崩したような独特な色作りが、夕方の海辺のやわらかな空気感と、しんとした静けさをよく伝えてくれる写真です。
長く伸びた影を上手に配することで、今日一日、仲間と三番瀬で過ごした楽しい時間が終わりに近づいていく様子が伝わってくる一枚です。