第7回ふなばし三番瀬海浜公園フォトコンテスト受賞作品
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第7回となる今年の『ふなばし三番瀬海浜公園フォトコンテスト2016』は、三番瀬を含む「海浜公園」部門と「富士山」部門の二つの部門を設け、募集いたしました。関東近県から、海浜公園部門139点、富士山部門48点、合計187点の作品が寄せられました。審査は、3月3日(木)に写真家 鈴木正美氏(studio orange)、船橋在住の作家 森沢明夫氏を迎えて行いました。(以下審査員のコメント)今年はダイヤモンド富士が見られなかった分、アーティスティックかつ、テクニカルな写真の応募が目立ちました。とくに日中シンクロ、多重露光、長時間露光などを上手に使った作品が多く、普段、見慣れた三番瀬の風景を、それぞれオリジナリティあふれる心象風景として創りあげている感があります。選ぶ側もとても楽しませて頂きました。
理事長賞
選者の二人そろって、この写真を見た瞬間に「今年はこれ!」と決めたほど、インパクトのある作品です。三番瀬でよく見られそうな夕暮れの景色を「非日常の雰囲気」に一瞬で変えてしまった作者の感性に脱帽です。CDのジャケットにでもなりそうな、「パンクでロックで、でも静か」な世界観は、写真ならではの素晴らしい表現だと思います。
海浜公園部門
《大賞》
モノトーンの背景に、白いドレスの少女がそっと目を閉じてたたずんでいます。逆光でつぶれがちになる表情も、やわらかいストロボの光でしっとりと映し出している技術力の高さが評価されました。この少女はいったい何を考えているのか、そんなことを思わせてくれるような、ドラマ性のある作品です。
入選
絵画のような美しさを表現した一枚です。パステルカラーで色分けされた空は、まるで絵の具で塗り分けたようで、見ている人を不思議と惹きつけます。蜃気楼のように霞んだ工場群と、構図のなかに動きを加えた煙のアクセントが効果的な一枚です。
抜けるような青空が、とても気持ちのいい作品です。逆光の太陽のもと、大空を悠々と飛んでいくパラグライダーの動きが多重露光で表現されています。作者が写真撮影を楽しんでいるのがよく伝わってくる一枚でした。
富士山部門
《大賞》
長時間露光を使って、羽田空港へ発着する飛行機と星たちの軌跡を写し込んだ面白い一枚です。富士山のシルエットや観覧車、海面のやわらかな光りなども含めて、暮れなずむ三番瀬ならではの光景を見事に表現した作品と言えるでしょう。
《入選》
画面全体をミルキーな暖色でまとめあげることで、ずっと眺めていたくなるような、穏やかな一枚です。よく見ると、観覧車も海と空の色と同色になっていて、それがまた作品のやわらかさを生みだしているのでしょう。
色味、構図、どれを取っても堂々としていて、作者の力量を感じさせる一枚です。まるで浮世絵にでも使われていそうで、「悠久の刻」を感じさせてくれます。
佳作
家族のために真剣なお父さんと、その背中で熟睡している赤ちゃんの姿に、ついなごんで微笑んでしまうような一枚ですね。
ススキの穂が風を感じさせてくれることと、構図の巧さによって、中央の男性が、いまから一人旅にでも出そうな雰囲気を醸し出した作品です。
一見、何でもなさそうな海ですが、手前の波紋が放射状に押し寄せてくる様子と、その水面の色合いが「なんとなく、気持ちいい」作品になっています。玄人好みの一枚ですね。
三番瀬の黒っぽい砂浜を「玉ボケ」の表現を使うことで、きらきらまばゆく仕上げた美しい作品です。女性作者らしい美的感性を感じました。
眺めていると、耳の奥の方で「しーん」と「静寂の音」が聞こえてきそうな一枚です。アンリ・カルティエ=ブレッソンの作品をふと思い出しました。
審査員特別賞
思わずにっこり微笑んでしまう写真です。世代を越えて三番瀬の自然を愛して欲しい ですね。いつか、この子の撮った写真も応募して下さい!
鏡のような水面と、濃いブルーの波模様のコントラストが、見る者の視線を惹きつけ ます。目の付けどころが撮影の経験値を感じさせます。